森見登美彦さん。
この人は尊敬と畏敬の念を以て賞賛されて然るべき人物である。
とは言え、私はこの偉人と直接出会い、言葉を交わした事は無いのでその中身を見定める事までは出来ませんが、少なくとも文面から読み取れる表面上のものぐらいならば見て取れる事と思います。
そして、この方はそれだけで十分ではないのでしょうか。
うん、おそらく十分です。
この方を語るにおいて外せないのがその文体。
私はこの方の文章ほど滑らかにすべりこんでくる文を知りません。
なんだか私の読書不足を吐露しているような感じに捉えられるかもしれませんが、そうではありません。
本当にこの方の文章は洗練されているのです。
例えるならばご飯です。コシヒカリ、最上級、ぴかぴかでつやつやの極上美人のお米です。
その為、どれだけ読むに値しない唾棄すべき内容であったとしても、この文体で書かれておれば、するりするりと読みふける事が可能でしょう。
しかしまあ、そんな作品を読む事はおそらく無いと言えます
この森見登美彦氏の作品に限って、そんな唾棄すべき内容の文章が綴られる事など有り得ないのです。
本人がなんといおうが、有り得ない。そう確信しております。そしてこれをいつか森見登美彦氏が読む事を想定し、より面白い作品をつくらなければ!という重圧を与える事が出来ればこれはもう大成功と言わざるを得ないでしょう。そんな日は来るのだろうか、来るといいなあ、期待して待つ事にします。もしお読みいただければ、ご一報してみてはいかがでしょう。特に特典もなければ、有意義とは対極に位置する時間の使い方になる事も
必至ですが、なになに、とりあえず私の喜ぶ姿が文面の上から覗く事が可能となります。
……誰も見たがらない?
……返す言葉もございません。
さて、そろそろ読書に戻る事に致します。
実はまだ題名にある二作品しか読んでおらず、今は新釈メロスを読んでいる最中でございますので。それが終われば次は太陽の塔です。今から高鳴る胸が抑え切れない程に、期待で色々なところが満ち溢れております。
私はこの著者が、作品が、文体が、好きで好きで大好きで辛抱たまらない事この上無しでたまりません!
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