十二国記
著者:小野 不由美
発売は1992年と少し前ですが、そんな事は些細も些細、名作は時代を超えて世界に通ず。
そう、声を大にして言える。いや叫べる。
この十二国記シリーズにはそれだけの価値がある。
間違い無くライトノベル界の最高峰に位置する傑作である。
この作品は何年たとうがきっと色褪せる事は無い。
百年二百年たって文体が変わっても、その時代の誰かがきっとその時代に適応した文章で再出版してくれる。
そう思えるくらいに素晴らしい作品。
一番凄いのが、人間の描き方だと思う。
みんなびっくりするくらい生きている。
登場する人物、登場しない人物全てを含めみんな生きている。
小説を書くにあたり、それはきっと当たり前の事なんだろうけども、ここまで生きていると感じさせる作品はそう無い。
自らの意思で考え、自らの意思で行動し、思い通りにいかずとも、今を精一杯生きている。
しかし時には。
妥協を考え、不幸を呪い、己の境遇を咽び泣き、いっそ死んでしまおうかと考える。
そういった人間らしさに満ち溢れており、また、単純じゃない。
ひどく深い。
人の心はどんなに単純な人でもよーく覗いてみればそれなりの深さがあるわけで、この作品はそれらが素晴らしいまでに描き出されている。
最高!
陽子大好き!
是非是非御一読あれ。
一瞬で引き込まれる事間違い無しです。
この本にはそういった呪いめいたものがありますからね。
文体、内容、それら歯車が奇妙なまでにぴったり一致しているせいか、読み出すと正直言って止まりません。
素晴らしい!
私はこの小説が、大好きだーッ!
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