図書館戦争等の著者である有川浩さん。
彼女は最高である。
小説という世界に対して非常に紳士的であり、真摯。
小説というモノに恋をしているに違いあるまい。
もちろん小説家というものは大なり小なり小説に対して恋心を抱いているものなのだろうが、その中でも彼女は一際立っている。輝いている。
”好き”という事が文章と文章の間、文字と文字の間、または印刷されたインクの中から、滲み出してきている。
だからこんな作品が書けるのではないだろうか。
彼女の作品を語る時よく賞賛されるのが、「恋愛」という人を選ぶジャンルを万人受けにまで昇華させた力(なにしろ恋愛関係の本をこれっぽっちも読まないワタシが心の底から大好きだと胸を張れるほど。しかしあくまで主観)と、ミリタリー関係の事柄だ。
事実その通りだと思う。
しかし着目すべきは有川さんの姿勢だ。
彼女が「恋愛」という題材が好きだからこそ、そこまで面白いものに仕上がったわけだし。
ミリタリーについても、小説というものが大好きで真摯であるからこそ、何冊にも及ぶ資料本を読み、理解し、そこから発展させて作品に織り込ませる事が出来るのだろう。
……更に、真摯だからこそ、作品を追う毎に面白さが倍増する。
正直言ってワタシは、空の中という作品ではそこまで熱中出来ませんでした、しかししかししかし!
そこからはもう怒涛と言って差し支えなかった。
海の底、そして図書館戦争。図書館内乱。図書館危機。合間に入るはクジラの彼。
デビュー作では塩の街。まだ読んでいない作品ではレインツリーの国。
そして現在進行形で読んでいるのは図書館革命。
たまらない。
特に図書館シリーズの面白さは、尋常じゃない。
あらすじなんかは適当に検索したら山ほど出てくるでしょうからここでは触れませんけれど、とりあえず、これ程面白い本にはそう簡単に出会えないと、それだけは言っておく事にします。
以上!
私はこの著者が、作品が、大好きだー!
※上記は全て偏見と独断による百パーセント主観で書かれておりますので、真偽の程は皆様自身のお目でお確かめください。
十二国記
著者:小野 不由美
発売は1992年と少し前ですが、そんな事は些細も些細、名作は時代を超えて世界に通ず。
そう、声を大にして言える。いや叫べる。
この十二国記シリーズにはそれだけの価値がある。
間違い無くライトノベル界の最高峰に位置する傑作である。
この作品は何年たとうがきっと色褪せる事は無い。
百年二百年たって文体が変わっても、その時代の誰かがきっとその時代に適応した文章で再出版してくれる。
そう思えるくらいに素晴らしい作品。
一番凄いのが、人間の描き方だと思う。
みんなびっくりするくらい生きている。
登場する人物、登場しない人物全てを含めみんな生きている。
小説を書くにあたり、それはきっと当たり前の事なんだろうけども、ここまで生きていると感じさせる作品はそう無い。
自らの意思で考え、自らの意思で行動し、思い通りにいかずとも、今を精一杯生きている。
しかし時には。
妥協を考え、不幸を呪い、己の境遇を咽び泣き、いっそ死んでしまおうかと考える。
そういった人間らしさに満ち溢れており、また、単純じゃない。
ひどく深い。
人の心はどんなに単純な人でもよーく覗いてみればそれなりの深さがあるわけで、この作品はそれらが素晴らしいまでに描き出されている。
最高!
陽子大好き!
是非是非御一読あれ。
一瞬で引き込まれる事間違い無しです。
この本にはそういった呪いめいたものがありますからね。
文体、内容、それら歯車が奇妙なまでにぴったり一致しているせいか、読み出すと正直言って止まりません。
素晴らしい!
私はこの小説が、大好きだーッ!